36.白黒のハチワレは“ハチ”
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  36.白黒のハチワレは“ハチ”
 

パタパタと家へ帰ってきたママ。

「ママ~遅かったじゃない。」

「隣の奥さんと話し込んじゃって。」

ママをにらむタエちゃん。タマとシロちゃんの子猫達に名前を考えたくて待っていたのだ。

「ところでママ、子猫の名前考えていいの?」

「そうそう、小太郎君がハチワレの子猫だけをもう“ハチ”って気に入って呼んでるらしいのよ。いいわよね~小太郎君も、そのハチをとても可愛がってるみたいよ。」

「そうなの、それで残りの二匹の名前は?」

タエちゃんがせかすように言った。

「それで、他の二匹は名前を決めてないから、タエちゃんが決めていいって。」

「わぁ~二匹とも考えていいの!名前はなんにしよ~」

タエちゃんはうれしそうに縁側へ歩いて行った。縁側では、タマとシロがハコ座りしながら、庭でコロコロとじゃれあう三匹の子猫がいた。

「タマ、子猫チャン達可愛いわね~」

タマはタエちゃんを見上げた。

「タマ、シロちゃん、ハチワレの子猫ちゃんは“ハチ”って名前に決まったのよ!小太郎君が気に入ってるらしいのよ。」

シロちゃんも顔を上げた。

「そうなのよ、あの模様がハチワレって知ってから、ずっとハチって呼んでるのよ。」

「ハチって可愛い名前よね。二匹の子猫ちゃんは何てつけようかな~。白の子猫ちゃんと三色のキジ猫ちゃん…」

タエちゃんはうれしそうに子猫を見つめていた。名前をつけるのがそんなに楽しいのかとタマは思った。その“ハチ”がタマにじゃれて来た。

「に゛ゃ~~」

子猫に向かって鳴いた。


                        
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